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CASKE2000


SHARKS
サメ

salting shark filets

 

このページは、モス ランディング海洋生物学研究所のウェイド・スミス氏の協力に より作成されています。


初めてサメと対面したのは、シュノーケリングをしている時だった。それ以来この美 しい生き物は私の興味を失わせるどころか、ますます好奇心をそそる存在となっている。スキューバダイビングのインストラクターだったこともあり、サメについてはいつも 詳しく知りたいと思っていた。特に、”サメ=殺人マシーン” という通念・恐怖感を取り払いたかった。
サメに関する本はたいていの場合、出版時にはその内容がすでに古くなってしまっている ことが多い。私はカスクのため、友人でサメの研究をしている海洋生物学者のウェイ ドにサメの最新情報を依頼し、このサメのページを作ることが出来た。彼の協力に感謝している。

ジョンフィリップ・スレ


はじめに

サメは長い間、他の生き物以上に人間に恐怖心を起こさせる存在だった。
ヘビ、ワニ、トラ の方がよっぽど人間に対して危険で、事実上襲う可能性が高いにもかかわらず、どう もそれらは一般的に恐ろしい存在ではないように思われている。 サメは、人間にはあまり自由の効かない水の中を、その無駄のない動きでパワフルに泳ぎ回っているからだろうか。
1865年にサメについて記された文がある。”たった1匹のサメの出現が、160
km以上もつづくビーチ中にうわさとして十数年たっても残っているのは紛れもない 事実だろう。”   ――サメが人を襲ったことのある海岸へ、その後出かけようと思ったことがあるだろうか?

”サメが人を襲う!” この手のニュースは、大袈裟にセンセーショナルに伝えられ、真実はどこかへ行ってしまうことが多い。サメの4億年の進化の過程は、様々な形とサイズを生んだ。昔のサメは小さかったが、敏速な肉食動物だった。現在、360種のサメが確認され、その大部分は最大でも全長1メートル以下だ。いつも人々の注意をひくのは、少数の大きくてアクティブな種だが、サメはその形・活動範囲・生息環境どれを取っても非常に多種多様なのだ。何種かは極点や深い海に潜んでいたり、またある種は海盆(深海底にある盆地上の地形)を一生泳ぎ回っている。
人々が抱く共通のイメージの、敏速に休むことなく泳ぎ続ける大きい魚雷のようなサメは実は例外で、一般的ではない。


シャークアタック

多くの人々が沿岸地域で、ウォータースポーツを楽しんだり海洋環境について学んだりするようになり、この数年間で人間とサメとの交流が多くなってきた。それにより、サメについての感じ方や印象が徐々に変わり始めてきている。ダイビングやシュノーケリングのツアーが生息地にまで赴き、サメを近くで見学できる機会も提供されている。

海で活動する人々にとって「ある特定のサメだけが危険である」というのが事実だ。
フロリダのようなウォーターレクレーションが非常に盛んな地域では、たしかにサメの事故がよく起こり、毎年、世界で(死者5〜10人を含む)50〜75件ほどが報告されている。しかし、サメに襲われる恐怖感の方が、実際の危険性よりもはるかに上回っている。毎年、他の動物による事件の方がより多くの死者を出しているのもかかわらずだ。例えば、ブラジルだけで毎年50人以上の人々がヘビに噛まれて死んでいる。
年々何件かのサメによる事件の報道が、人々を刺激し、恐怖を植付ける結果となることも気づかなければならないだろう。ダイバーがサメのしっぽを引っ張った後で噛まれたり、漁師が陸揚げされたサメに噛まれたというような出来事でさえ、”サメによる事件―シャークアタック”とみなされてしまう。
サメの行動や、シャークアタックの危険性の少なさを広く理解してもらうことで、個人がサメについての認識を新にし、よりリラックスした気持ちで海に入ることが出来るだろう。


アタック ロケーション

ほとんどのアタックは岸近くの海の中で起こる。通常砂の浅瀬か、またはサメが引潮時に閉じ込められてしまうような砂の浅瀬の間が多い。急に深くなったところがあるビーチでも、シャークアタックがよく起こっている。こういう場所は魚が集まりやすく、サメを引きつけるからだ。アザラシやアシカの群れもホワイトシャークのようなサメを引きつけ、一つの海域に集中しているアシカやアザラシ、またはその赤ん坊が襲われている。

人間へのシャークアタックは、基本的なふたつの要因 ”人間からの脅かしや攻撃、そしてサメの餌獲り” によって生ずるようだ。サメの行動についてはあまりよく知られていないが、子育ての時期は攻撃的な行動が目立ちシャークアタックがより起こりやすくなるといわれている。また、ある状況下ではサメが人間を他の動物と間違えることも有り得る。水をはね散らかしたりするのも、魚の群れが飛び跳ねるのと似たような状況を作り出すかもしれない。水が濁っている場所ではなおのこと間違いが起こりやすくなるだろう。


シャークアタックの予防

シャークアタックの危険性はいろいろな方法で減らすことが出来る。

  • 常にグループ、集団の中にいる。
    (1人で泳いでいる人の方が襲われることが多い)

  • 夕方や暗くなってから海に入るのは避ける。
    (サメがもっとも活動的になる時であり、優れた競争感覚を持つ)

  • 光るアクセサリー、ジュエリーは身につけない。
    (魚の鱗と似たような光の反射をすることがある。)

  • 濁っていたり、汚染されている水では特に用心する。

  • 明るい色の服や、日焼けが均等でないのも避ける
    (サメは対照的な物が特別よく見える)

  • 外傷があったら泳がない。スピア(銛)でとった魚を身近にして泳がない。

  • 沖合いや、急に深くなった所から深瀬は泳がない。

  • サメが以前現れているところでは特に、突飛な動きや滑らかに泳ぐことも避ける。


危険なサメ

たくさんのタイプのサメがシャークアタックに関係していて、一体どのタイプが関わっていたのかをはっきりさせるのは非常に難しい。360種のうち60種が今までに関係していたと見られているが、ほんの一部に過ぎない。
しかし、広く分布している下記の4種が大部分の致命的なアタックをしたと確認されている。

一番危険といわれているサメ
                              Bull shark (Carcharhinus leucas)
                              Tiger shark (Galeocerdo cuvieri)
                              White shark (Carcharodon carcharius)
                              Oceanic Whitetip (Carcharhinuslongimanus)

これらのサメはかなり大きいサイズにまで達し、海ガメや海洋哺乳類といった大型の動物を獲物にしている。ブルシャークは沿岸の浅い海を泳ぎ回るため、人間と接触する可能性が一番多い。


人間とサメ

アメリカ南東部の沖合いでは、ブルシャークは人気のゲームフィッシュとして釣られるようになった。タイガーシャーク、ホワイトシャークも、近年めざましい勢いで漁獲の対象として世界的に捕られるようになってきている。
今まで捕られてきた他の魚が減るに従い、捕られなかった新しい魚への移行が進む。たいていそれらはサメとエイだ。以前はサメとエイの漁獲量も少なく、他の魚と比べてあまり計画的な漁だったとはいえなかった。が、今ではサメとエイの漁やその重要性が拡大している。

現在、サメとエイの個体数は今までで最高の減少率を記録しているが、この世界的な傾向を継続させるわけにはいかない。サメやエイ等の軟骨魚の仲間は、他の魚と比べても独特な生態を持っているからだ。サメはゆっくりと成長するため大人になるのも遅く、出産率も低いうえに妊娠期間が長いという傾向が見られる。肉食動物は食物連鎖のトップに存在するがゆえに、本来その数も少ない。このような特性も、サメを乱獲による減少の危機にさらしているのだ。

Moss Landing 海洋生物学研究所      ウェイド・スミス

訳:西山 晴美         更新日:1999年4月21日

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