CASKE2000

 

The Pech raditions and Daily Living

Thatching

ぺチの伝統と日常生活

今日、ペチの伝統的生活習慣や文化のほとんどが消失してしまった。その理由として宗教の影響、先祖代々の土地や神聖な場所の喪失、他文化への同化、異民族間の結婚、近代化、差別があげられる。

若いペチの人々は、彼らの貧困状態とペチの文化や生活習慣とを結び付けて考えている。その結果、彼らは生活水準を上げるため、世間一般の現代的ライフスタイルを目指し始めた。
すみに追いやられた伝統的生活習慣は、出生と死亡に関わるものだ。以前ペチの人々は、KESHと呼ばれる特別な儀式を行っていた。その儀式の最中、彼らはmunia(ユッカが原料)やostia(トウモロコシとサトウキビが原料)という伝統飲料を飲み、伝統料理のsasal(ユッカのタマーリ)を食べた。これらの儀式では、一部の人々がスピリットとコンタクトを取ったという。

今日、殆どのぺチの人々は代々伝わってきた彼らの伝統や文化を知らない。30〜40代以下の世代では、その殆どがペチの伝説を聞いたこともない。自分達についての歴史、伝統を知っているペチの多くは、本からそれらを学んだ。よく耳にするのが、"Dioses, Heroes y Hombres en el Universo Mitico Pech" by Lazaro Flores and Wendy Griffin, 1991. という本だ。

基本的なぺチ文化のいくつかは、今でも変わっていない。しかし外部からの影響によってそれらも変化せざるを得なくなるだろう。代々彼らは自給自足の生活を送り、周囲の環境から彼らが必要とする全てを作りだしてきた。農業、住居、家庭用品に関しては、かなりペチの文化が守られている。
しかしながら彼らが市場経済に足を踏み入れる度に、新たな経済難に陥る。年上の子供達が進学すれば、授業料を払わなければならない。食料品や製品、小さな贅沢品を買うことも流行りだした。彼らの収入源欠如という現実は、多くの人々を外部に目を向けさせることになった。

このページで触れることの大部分は、すでに消失しているかもしれないし、もしくはその数歩手前を歩いているのかもしれない。

伝統的な食べ物と飲み物

●食べ物

どの文化にも、昔から食べ継がれてきた食品がある。 マヤではトウモロコシとカカオ、ぺチの伝統食ならユッカ(根)だろう。ユッカは、今日でも重要な主食となっている。

1.ユッカ(糸蘭)

ペチの代表的な食品のユッカはその根にあたる部分だ。トルティーヤやsasalが作られる。タマーリのように、ペースト状にしたものを葉に包んで蒸してもいい。

飲物:Kuni(沸騰させた飲物で根から作られる。)

2.トウモロコシ

タマーリ(もともとは、つぶしたトウモロコシとひき肉をトウモロコシの皮に包んで蒸したメキシコ料理)
また、様々なアルコール飲料がトウモロコシから作られる; Pozol (muzu)、 atole 、(kori)、 kareski 等。

3.その他

豆、米、卵、豚肉、鶏肉、魚、猟の獲物の肉

●飲み物

伝統的な飲み物: Ojitia (chicha), muzu (トウモロコシが原料), munia (ユッカが原料).

1.Chicha de Yucca

皮をむいたユッカを女性達がどんどんすり鉢でつぶしペースト状にし、彼女たちはそこから少しの量を取って口に含み、levaduraと呼ばれる白い滑らかなペースト状になるまでかみ砕く。 levaduraはその後、残っているユッカペーストと一緒に混ぜられ、含まれた唾液が発酵促進の役目となる。葉で覆いをした状態で3日間おき、発酵させる。

2.Chicha de Maiz

ほぐしたトウモロコシをつぶし、葉に包んで蒸す(タマーリの要領で)。その後、ペースト状になったトウモロコシを女性達が口に含んでかみ砕き、容器に移して発酵させる。他の多くのchichaは、発酵促進のためにサトウキビジュースがたいてい使われる。僕達が見た時の chicha de maiz は、温めたサトウキビのジュースとトウモロコシを混ぜた後、1〜3日間発酵させていた。

話を聞くと、年寄りを含め殆どのペチの人々が、彼らの先祖が火打ち石で火をおこしていたと信じている。しかし、 Father Fernando de Espino が書いた本には、つるが使われたとある。乾燥させたつるを枝に巻き付け、引いたり戻したりを繰り返し摩擦を起こして火をおこしたようだ。(イリアンジャヤの先住民のテクニックと非常に似ている。)

その他、手で二つの木の破片をこすりあわせる方法もある。(このハンド・ドリルは、過去に多くの先住民が使っていたテクニックだ。)

伝統的住居

伝統的な3種類の住居

1.一番古いタイプは、三世帯同居用の住居。父と2人の息子(もしくは婿)、そしてその妻達。

2.一世帯用には、ワンルームマンションのように台所、居間、寝室が一部屋に収まる住居。このタイプがペチでは一般的。

3.つい最近では二部屋の家も登場した。一つは寝室、もう一つは居間や台所として使われている。これは、近代住居様式の影響を受けている。

3種類の調理用かまど  

1.Fogon de Tierra (土製かまど):
木、石、粘土を使い、女性達が作る。テーブルの上に備え付けられ、現在一般的に普及しているかまど。

2.Fogon de Lorena
1と同じ形だが、煙を吐き出すように煙突がついている。これはつい最近の傾向で、 Junta Nacional de Bienestar Social というグループの影響による。

3. Fogon de Tres Piedras(3つの石のかまど):
一番原始的で、3つの石から出来ている。かまどの上に葉を置き、その上に食べ物を置いて調理する。


Clothing

服飾

●フットウェア

伝統的なペチの靴は、豚や牛の皮製のサンダルだった。親指をバックルで固定するタイプ。15歳から履いていた。

●石鹸、香水、スキンケア用品

ミスキトスの人々は昔、 香料入りオイルを作っていた。 Batanaというそのオイルは肌には良かったが、慣れない人には臭かったようだ。

女性達は昔、日焼けと虫刺されを防ぐためにアキオテの実を顔に塗って、魚獲りや畑仕事へ行っていた。男性達のおしゃれには、すす、松やに、そして燻した松の木の粉を混ぜ合わせた物が使われていた。これらの習慣は、ドイツ人 Conzemius が書いた Los Indios Payas de Honduras" で説明されている。

伝統的な洗濯石鹸もあり、レモングラスや jiliteの花から作られた。これはその後、豚や牛の脂とアルカリ溶液で作られた石鹸にとって代わられた。この液体を火にかけ、煮詰めていくとボール状の石鹸ができたという。


英語版オリジナルテキストThe Pech  Traditions  and Daily Living

訳:西山 晴美 更新日 : 2000年 6月 3日

先住民ペチのページメイン・最新情報ぺージ日本語版先住民族ページ

カスク2000Englishページトラベルフォトギャラリー