CASKE2000

 

Martinus

ドリアンはジャングルのごちそうだ。

ドリアンを担ぐ

The Mentawai Hunter and Food Gatherer

メンタワイのハンターと収穫する人々

写真と文   ジョンフィリップ・スレ 1997


メンタワイの人々は、雨季になると、あちこちにあるジャングルの家を点々とうつり、豊富に実る果物や実などを収穫する。アジアで果物の王様と呼ばれるドリアンは、この季節になると彼らの主食になる。

熟していない実は、果物というより野菜っぽい?味で、アーティチョークのようだ。いったん熟すと、それはもう甘くてまったりとした濃厚な味になる。病みつきなること、間違い無し。


・・・爆弾のようにドリアンが落ちてきた後、僕達の仕事が始まった。まずは採りたてのドリアンで腹ごしらえをし、それから残りをかごいっぱいにつめた。重さが20〜30kgにもなるかごが8つもできた。僕はこのかごを背負いながら、フランスの特殊部隊で経験したものすごく強烈で苦しいトレーニングを思い出した。 ドリアンのとげがかごから突き出て背中に押し付けられ、細い肩紐はドリアンの重みで肩に食い込んでくる。泥道では荷の重さでバランスが取れず、歩くのもやっとだ。ものすごく注意しながら歩くから、当然遅くなる。長時間歩いた後、疲れて太ももが上がらなくなった。慣れるためには仕方がないのだが、さすがに足も痛い。

  ( 裸足で歩くジャングル より)

食べられる実や草を探す

・・・メンタワイの友人一家とドリアン採りに行くことになった時、すこしの距離を歩くだけだし、裸足で行くことにした。 しばらく歩いているうちに、ぬれた丸太の上では裸足の方が簡単だと分かってきた。滑って足が泥の中にズッポリ埋まるたびに、足の指の間からにゅるにゅる泥がはみ出てきて足を覆う。気持ちがいい。しかし、低木の生い茂る所では全神経を次の一歩に集中させた。泥の中に隠れているとげや枝を踏んでしまうのではないかとはらはらする。しかし、いくら注意しても見えないのだから仕方がない。痛くて右足を持ち上げて見てみると、約7cmはあるとげが刺さっていた。木につかまってそのとげを抜く瞬間、あまりの痛さで思わず大声が出た。

5分後、前を歩いていたお婆さんが立ち止まった。そして足の裏に刺さったとげを、表情も変えずにあっという間に抜き、何もなかったかのようにまた歩き出した。 ここでは靴同様、僕の足の裏も役立たずのようだ。メンタワイの人々のように生活するには、痛みに耐えることと時間が必要だと分かった。決心したからには、靴を投げ捨て裸足で歩き続けるだけだ。

 ( 裸足で歩くジャングル より)

生きている豚をサゴの葉に包んで運ぶ

いくつかの家は、豚の囲いとしても使われていた。そこでは豚達は、自由な暮らしている。 野生同然だが、一週間に一度くらい誰かが餌を与えにやってくることを知っているので、遠くへは行かない。

捕まえるのにはロープを仕掛けた罠を使う。捕まえられた豚は、強い葉で縛られる。(いろいろな種類が使われるが、サゴの葉が一番強いらしい。)
それから、運びやすいようにバックパック.みたいにしてしまう。 これで、ジャングルでも持ち運びが楽になる。

若きハンター

メンタワイの人々はこの環境で、しかも弓と毒矢だけを使い一人前のハンターにならなければならない。その訓練は小さい時から始まっている。
子供達は歩けるようになると、彼らにとって初めての矢を作りはじめる。4歳から小さな弓でココナッツを的にして練習し始め、7歳くらいになると先の尖っていない矢で鳥を獲るようになる。そして10歳で大人と一緒に本当の狩りに出かけながら、技術に磨きをかけていく。動物の足跡を見つけたり 臭いを嗅ぎ分けられるのも、狙いを外さないのと同じくらい大切だ。
そして、ジャングルの中を音を立てずに歩くことは、僕達にはまず真似できそうにもない”技”だろう。

狩りと毒矢 より)


訳:西山 晴美   更新日 : 2000年 4月 12日

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